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個人間融資は合法・違法?どうなの?

個人間融資は合法?違法?

銀行や消費者金融などのブラックリストに載ってしまった方にとって、注目されている個人間融資。

というのも、掲示板サイトなどで、お金を貸してくれませんか?と募集するだけで、お金を借りることが出来てしまいます。

そのため、簡単にお金が借りることが出来る反面、トラブルなども多いことでも知られています。

個人間融資のリスクや違法性・危険性については、こちらをご覧ください。

個人間融資のリスクや危険性

個人間融資の合法性

個人間融資というのは、基本的には、友人にお金を貸すのと同じです。

例えば、次のようなケースです。

Aさんは週末にバーでお酒を飲んでいます。

隣の席に座ったBさんと、その場で少し仲良くなり、話をしていました。

ところが、Bさんが帰り際に困った顔をして、こう言いました。

「お金が足りない…。後で必ず返すから、飲み代を貸してくれない?」

そこでAさんは、Bさんの住所と連絡先を聞き、返済の約束をしっかり取り付けてから、お金を貸しました。

どうでしょうか?

一度は、このような体験をしたことがあるのではないでしょうか?

これを違法としていては、誰からもお金を借りることができなくなってしまいます。

出会いの場が、バーか、掲示板サイトを経由したかの違いとなります。

ただ、違法となるケースもあるので注意が必要です。

個人間融資の違法性

掲示板サイトなどで、

「お金を貸してくれませんか?と募集するだけで、お金を借りることが出来てしまう」

このような話を聞くと、本当に大丈夫?と疑問に思う方がいるかもしれません。

しかし、個人間融資自体は先程も説明したように合法で、違法ではありません。

海外では、ソーシャルレンディングとも呼ばれ、債務整理や自己破産などを行なっている方や、ブラックリスト扱いになっている方でもお金を借りる事ができるため、利用者は近年増えている融資方法の一つです。

ただ、貸す側が融資を「業」として行う場合には、貸金業登録が必要となり、これを守らないと違法となってしまいます。

<貸金業法上の『貸金業』該当性(定義)>
※貸金業法2条
『貸付け』を『業として』行うもの

<『貸付け』の解釈>
次のいずれかの行為
ア 金銭の貸付け
イ 金銭の貸借の媒介
ウ 手形の割引,売渡担保その他これらに類する方法によってする金銭の交付
エ 手形の割引,売渡担保その他これらに類する方法によってする金銭の授受の媒介

<『業として行う』の解釈>
あ 『反復継続の意思』が必要

反復継続し,社会通念上事業の遂行とみることができる程度のものをいう
い 『報酬・不特定多数』である必要はない

貸金業としての定義や解釈はこのようになります。

これらにあてはまるのに、貸金業登録をしていないと、貸金業法違反となり、「3年以下の懲役または1,000万円以下の罰金」という罰則があります。

借りる側としては、こういった登録が必要とならないため、違法となることはありません。

また、もう一点注意することがあります。

個人でお金を貸す場合に、上限金利が定められています。

金銭の貸付けを行う者が、年百九・五パーセント(二月二十九日を含む一年については年百九・八パーセントとし、一日当たりについては〇・三パーセントとする。)を超える割合による利息(債務の不履行について予定される賠償額を含む。以下同じ。)の契約をしたときは、五年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

当該割合を超える割合による利息を受領し、又はその支払を要求した者も、同様とする。

このように、出資法では、個人間の借金の上限金利は「109.5%」と決められており、これを超える金利での貸し付けには罰則があります。

ちなみに、1日あたり0.3%で、2月29日まである、うるう年の時は年109.8%になります。

個人間であれば、双方が合意すれば金利は自由に決められそうなものですが、上限を決めないと、借り主に不利な条件になる可能性があるため、上限金利が法律で定められています。

また、同様に、個人のお金の貸し借りでも利息制限法が適用されます。

出資法のような刑事罰はありませんが、利息制限法を超える利率は無効とされます。

利息制限法の上限金利では、

  • 10万円未満の借り入れで年20%
  • 10万円~100万円未満の場合は年18%
  • 100万円以上の場合は15%

となります。

罰則はないとしても、利息制限法の上限金利を超える利息を受け取るのは、違法となります。

ただ、上記のことは、お金を貸す側が注意することです。

借りる側としては、これらのことがしっかりと守られているかを確認した方が、トラブルなどに巻き込まれません。

もし、貸してくれるという方が、貸金業法、利息制限法を守っていないのであれば、借りるのを控えたほうが良いでしょう。

カテゴリー 豆知識
タグ 借金,闇金,個人間融資,合法,違法
作成日時 2017-07-30 18:42:27
更新日時 2017-07-30 18:42:27
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